女の子(関谷あさみさん「千と万」)

関谷あさみさんの「千と万」というマンガが面白かったので、その感想を。
140907千と万

中学1年生の女の子、詩万(しま)ちゃんと、そのシングルファーザーである千広さんの日常を描いたお話です。

■リアルな「女の子」
けっこうリアルな「女の子」の描写が特徴です。
わがままだし、ズルいし、ズボラだし。
おまけに、とっても難しい年齢。
小さくても女だし、でもってお父さんは男だし、親と一緒にいるのがはずかしかったり、好きな男の子もいるし、マニキュアも塗ってみたいし・・・
親子だからって、分かりあえるわけもなく、微妙な距離感がその間にあります。
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■居心地の良い距離感とずぼら生活
でも、では仲が悪いのかというとそんなことはなく、意外と居心地の良い生活がそこに在ります。
男所帯の汚い感じとか、下手な料理とか、手抜きの配膳とか、几帳面な性格の専業主婦をしているお母さんがいたら、ちょっと許せない生活の状況がリアルなのですが、しかし、なんだか楽そうです。
そして、それに慣れてしまっていて、友達の濃密な母娘関係に抵抗感を抱いてしまう詩万ちゃん。
男親の負い目や娘かわいさの気持ちにつけこんで、甘え放題だし。

■読むのが難しいマンガかも
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なんだか、こうやって書いていると、詩万ちゃんがすごく悪い子のように読めてしまいます。
きっと、このマンガを読んで、そう受け取る人もいるだろうし、千広さんの甘さやずぼら生活(でもすごくがんばっているんだよ)に抵抗を抱く人がいるかもしれません。
でも、本質的には仲良し親子なのです。
その微妙な気持ちの表現を読み取るのに、マンガ読みのスキルを要求される気がします。

■甘い生活
きっと、ちょっとした「甘い生活」なのです。きわめて健全な。
娘は、まだ子供でこの生活がずっと続くと思っています。
父は、この生活が長く続かないことを知っています。

私は、子供と暮らして、甘えさせるのが苦手でした。
今思えば、怒ってばかりだったような気がします。
でも、この作品を読むと、子供なんて子供なんだから、きっと甘えてよいのだな、とそんな風に思えました。

■アンチ「うさぎドロップ」?
シングルファーザーの話だと、宇仁田ゆみさん「うさぎドロップ」みたいに女の子と義父がくっついちゃうというのが多くて「どうもな~」と思っていたので、この「千と万」は健全(?)な親子関係で好感を持っています。
柳原望さんの「高杉さん家のおべんとう」もそうだけど、大抵、そういう話だと女の子が異常に良い子なんですよね。
でも、このリアルな中学生。
女の子ってずるいんだよ。小さくったってちゃんと男の弱みに付け込むんだよ。血を流すんだよ。でもきっとだからかわいいんだよ。

すごいアニメファンというわけでなくても、アニメやマンガの女の子に夢中になる若い男の子が多い印象をうける昨今、そういう男の子の目に詩万ちゃんはどう映るのでしょうか?
そんなことを思いました。










テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

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相棒はDUCATI MONSTER696とHONDA solo。
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