空母じゃない♪空母じゃない♪ほんとのことさ~♪(ZZガンダムのOP曲のメロディで)

本日、海上自衛隊の新型護衛艦「いずも」が就役したそうです。大変にめでたいですね。
いずもの基準排水量は19,500トンで、海上自衛隊最大の船になりました。

この船について、あまり理解されず、報道では誤解が多いことばかりなので、今日は僭越ながらそのあたりを説明させていただきたいと思います。微力ながら皆様の理解につながれば幸いです。
最近「全通甲板」と呼ばれる上面が平らな自衛隊の船が多くなり、自分の思想に凝り固まった偏向報道マスコミとか、幼稚で頭の悪い隣国の人たちが「空母だ!軍拡だ!」と騒いでいますが、笑止千万です。

まず、海上自衛隊 全通甲板6姉妹のご覧いただきたいと思います。

150326全通甲板三姉妹
おおすみ型輸送艦 基準排水量8,900トン
4001 おおすみ
4002 しもきた
4003 くにさき
※写真は海上自衛隊HPより(http://www.mod.go.jp/msdf/)

150326全通甲板三姉妹
ひゅうが型護衛艦 基準排水量13,950トン
181 ひゅうが
182 いせ
※写真は海上自衛隊HPより(http://www.mod.go.jp/msdf/)

150326全通甲板三姉妹
いずも型護衛艦 基準排水量19,500トン
183 いずも
※写真はWikipediaより
※もう1隻増える予定です。

おおすみ型は、純然たる輸送艦です。
見た目に反してヘリコプター運用能力は高くないですが、人や車両や物資を運んで、搭載したホバークラフト(エアクッション艇)で、港でない場所でも上陸させることができます。

ひゅうが型は、これまでの護衛艦よりヘリコプター運用能力が高く、また戦闘艦として魚雷やミサイルなどの火力を多く備えています。
さらに、艦隊旗艦という艦隊のリーダーとなり指揮を執る能力を備えています。

今回就役した末娘のいずもは、ヘリ空母としての能力に特化しています。
加えて大きな船体を利用して、他の船に燃料や水を供給できる補給艦としての機能、輸送艦としての機能、海上自衛隊のみならず、航空自衛隊や陸上自衛隊をあわせた意思決定をするための設備を備えています。
その分、火力は最低限しか搭載していません。
艦隊に同行する多目的プラットフォームとしての船なのです。

いずれも、改造したところで、いわゆる飛行機が飛び立つような「空母」にはなりません。
仮に垂直離着陸機が離発着できたとしても、運用能力がないのです。基本的に作りが違うのです。
ええ、空母スキーな私がどれほど妄想したところで、空母にはならないのよ・・・うっ、うっ、うっ(嗚咽)

【なぜ全通甲板】
まず、ヘリコプター離発着能力の向上ということがあげられます。
特にいずもとひゅうがは運用能力が高く、船内でヘリコプターの整備ができて、複数のヘリコプターを同時に離発着させることができます。

次に多目的にいろいろ使える、ということです。
ひゅうが型はしないはずですが、いずも型はいざとなれば甲板に荷物を載せて輸送能力を拡大することができるのではないかと思います。もちろんヘリの運用能力は削減されますが。

特筆すべきは、この全通甲板姉妹は、病院船としての機能を高めているところです。
医療体制のバックアップはこれまで自衛隊にとって手薄だった分野だと思われます。しかし、全通甲板姉妹の登場、さらにヘリコプター運用と合わせることで、かなり向上しただろうと思います。
もひとつおまけに、医療設備を詰め込んだコンテナユニットを載せて機能連動させることで、病院船としての能力を高めることができます。

【時代は多目的艦】
海上自衛隊の船は、災害派遣などの非軍事活動や国連軍&同盟国への後方支援での役割が増大しています。
全通甲板は戦闘能力の拡大というよりも、そのようなニーズに対して船をいかに活用すべきか、という時代の要求の変化にあわせて登場したのだと思われます。
実際、おおすみ型、ひゅうが型は東日本大震災で活躍しましたし、大規模災害時に警察や消防のヘリコプターが離発着できるような訓練が行われています。
もし、災害で首都機能が機能不全を起こしても、いずもの作戦会議設備やひゅうがの通信設備、ヘリコプターを利用した機動力を利用して、最低限の政府機能を運用することも決して妄想ではないと思います。

今の時代は、もし戦争が起こったとしても、軍艦同士が大砲で撃ち合うようなことはありません。
レーダーや衛星、ミサイルなどをフル活用したアウトレンジからの攻撃手段の発達、潜水艦や航空機の能力向上などで、敵対する艦隊に近づくことすらできないからです。
それよりも、ヘリコプターで領海に侵入しようとする潜水艦を見つけたり、陸上部隊や物資を輸送したり、怪我した人々を回収して治療したり、より現場に近い場所で戦略的意思決定をしてそのことを伝えたり、果てには入浴施設を置いて臨時の浴場にもなったり(東日本大震災で事例あり)という、「船という大きな輸送能力」と「動く多目的後方支援基地」という役割が要求されているわけです。

というわけで、どれもめったなことで直接戦闘に参加することはないし(自衛隊自体がそういう存在ですが)、いざという時にいろいろと役立つように考え抜かれた機材であることは分かっていただけるのではないかと思います。
これらの自衛艦は、軍拡とかじゃなくて、自衛隊という存在を、様々な方面で活用するための機材なのだと考えています。
自衛隊を含めて軍隊はもはや戦争だけに備えていればよいという時代ではないのでしょうね。

テーマ : 日々のつれづれ
ジャンル : 日記

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