デザイン・デザイン


ディレクションやデザインの仕事をしてて、一番困るのがこれでした。何度か経験しました。
デザインは、あくまでもクライアントの問題意識や目的意識があってはじめて成り立つものなのですが、クライアント、というか組織内で意味も分からず任された担当者に、その意識がないとデザイナー側としてはただひたすらに提案を繰り返すことになります。
でも、決まらないんです。クライアントの心に何もないから。
何が問題や目的なのかを理解をしてないのですね。

さらにアートと混同しているので、提案に納得してもらえない。
気に入らないという、そりゃあそうです。アート作品じゃないんですから、「なんだかすごいもの」は出てきませんし、出せません。

デザイナーは、「あなたの悩みを一緒に解決します」というもので、実はアートよりもエンジニアリングに近いものです。

150407デザイン
これは東京オリンピックの時に考案されたピクトグラムというもの。
外国の人が言葉を使わずに目的を達成できるようにしたい、という問題に対して、デザインで解決した事例です。
あくまでも問題があって、その解決策としてデザインされました。
そして普遍化しました。

ピクトグラムはグラフィックですが、例えばバイクの操作系という立体物、しかも機能を持つものもデザインという概念で考えてみましょう。
150407デザイン
操作方法は、世界中のどのメーカーでもほとんど同じです。
いろんな方法が自然と淘汰されて、こういうデザインに落ち着いた、と言えます。
こういう、どのデザイナーが作ったではなく、普遍化したデザインを、「アノニマスデザイン」と言います。

こんな感じで、ありとらゆるものをデザインとして考えることができます。
様々な問題を、人類がデザインとして累々と解決してきた結果が、いま、この社会を作っていると言えるのです。

いや、自然界のものも、デザインとして考えることもできますよ。
それはなぜその形をしているのか。なぜその色なのか。
人間の視点で自然が導き出した解決策を学び、自らの創造物に応用することは、人類がずっとやってきたことです。

そう考えると、あらゆるものに新しい発見ができて楽しくなってきませんか。
花も、信号も、急須も、紙袋や服、ぬいぐるみ・・・・なんでもデザインとして捉えてみてください。

誰もがそういう考え方を持ってくれると、わかってないクライアントさんはいなくなりますし、頭脳労働の価値が上がって、さらによいデザインが生まれ、社会が発展すると思います。
(っていうか、小中学校の図工や美術でデザインについて教えてほしい)

デザインとは「どう見えるか」ではなく、「どう機能するか」の問題である。
スティーブ・ジョブズ

余談ですが、アップルは実はプロダクトメーカーではなくて、インターフェイスデザインメーカーであると考えることができます。
彼らが最初に作ったコンピューターのOSは、誰でもコンピューターの恩恵を受けられるようにという問題に対して、グラフィックユーザーインターフェイスで解決したものでした(実はパクリなんだけど)。
そして、iPhoneはそれをさらに進化させ、タッチパネルによる指の動作というものを加えたもの、というわけです。

テーマ : 日々のつれづれ
ジャンル : 日記

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なお

Author:なお
いいトシしてバイクの免許を取得。
相棒はDUCATI MONSTER696とHONDA solo。
バイク以外の趣味はお菓子作り。
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