私はゲス男側に入ってしまった(ばどみゅーみんさん「MOTOジム!」)

二輪ジムカーナをテーマとしたWEBマンガが読めたので、一気読み。
http://plus.comico.jp/manga/challenge/258/
ばどみゅーみんさん「MOTOジム!」

初心者ライダーがジムカーナにハマっていく話。
う~ん、主人公のモチベーションがすごくネガティブで共感できない。
そんなに主人公の元カレ、マサトって主人公がこだわるほどの男か?ただのゲスじゃん。
まあ、ゲス男がジムカーナをはじめて、「俺が間違ってた」とか言って元鞘に収まって、チャンチャン、ってオチなんだろうけれど。

それはおいておいて、です。僭越を承知で正直な気持ちを言うと、私は、初心者にジムカーナを勧めません。
あくまでも「ジムカーナ初心者」じゃなくて、「バイク初心者」に、です。
理由として、技術もバイクも、もしかすると思想も競技に引っ張られすぎるからです。

私は、ジムカーナではないのですが、Honda Riding Schoolを1年くらいかなり入れ込んでやっていました。
ジムカーナほどじゃないのですが、近いところにある練習です。

確かに、役立ちます。すごく役立つんです。おまけに楽しいんです。
ハマってかなりの額をつぎ込んだと思います。

でも、私は、このマンガの主人公みたいに、いきなりコースを1速で練習なんてできませんでした。
私は、ブレーキング、スラローム、半クラッチ、8の字あたりを、それこそ夏場はバイクを降りると膝をつくまでやりました。
コースに入っても2速3速ではじめて、スロットルに軽く手を添えるだけでクリアするとか、セルフステアを徹底的に覚えてから1速のスロットルワークでしたね。
そういう段階を踏めたのはスクールだったからです。
前に行ったジムカーナ練習会では、そういうスキルの人向けのコースはなかったから、初心者でも1速フルロック旋回を目指さないとクリアできないんでしょうね。

そして、初めての大型バイクであるドゥカティ Monster696を買ったのですが、これで苦労しました。
スクールで培った技術が、違うバイクだと(ましてやホンダだったからなぁ)、まったく役に立たないんです。
それでもバイクの方を自分のスキルに合わせようとして、ずいぶん失敗しました。
それから、スクールには行かなくなりました。
今思えば、当時の練習が間違いなく役立っているんですけどね。
でも、当時は周りの人々がそんな感じだったせいもあって、「それがすべて」に思えてしまっていたのです。
おそらく初心者だったからだと思います。

ジムカーナ、というか低速域のスキルって、やり続ければ続けるほど、バイクもテクニックも特化していきます。
ジムカーナって、いろんなバイクが参戦して、いろんなカテゴリーがあるけれど、なんとなく、上に行けば行くほど、ほかの文化の許容度が狭くなっていく気がするんです。

「MOTOジム!」に出てくるゲス男は、男尊女卑思想で高速仕様のバイクに乗って「バイクは気合」とかわけわかんないことを言っているヤツなんです。嫌なヤツなんですけど、でも、これってジムカーナ界隈から見た一般ライダーの象徴に見えてしまって・・・
もちろんそんなふうに思っている人は少数派なのですけれど、あるんですよ。間違いなく。一部の人たちの心の奥底には、「俺たちはわかっているライダー、競技も練習もしないヤツらはカッコだけ」みたいな優越感が・・・
ばどみゅーみんさんは、どうやら「盆栽バイク」に乗っている人をそう思っているんじゃないかな。

それと白バイ信仰もそう。
「MOTOジム!」でも、「白バイがやっているから」とか言って、主人公を納得させるコーチが出てきます。
白バイってプロだからそりゃあ、テクニックはすごいです。
でも、警察という条件と与えられた装備、そして彼らの美意識からああいうスキルになるわけであって、全ての人に正しいわけじゃない、と私は思います。

ジムカーナにハマるひとって、まじめでいい人が多い気がするのです。それだけになにか暗黒面が深い気がして・・・
ああ、そういう意味では、私はゲス男側に入ってしまったんでしょうね。
でもゲス男側の世界を見せてくれたMonster696には感謝しています。
このバイクには本当にたくさんのことを教えてもらった気がします。

バイクなんて自己満足じゃないですか。
やりすぎは確かにバカみたいだけれど、ストイックに上を目指すことだけが正しいなんてことは絶対ないわけで、バイクのポテンシャルのほんの一部分だけで楽しむのだってアリだし、カフェに行くのだけもアリだし、寒い日や雨の日に乗らないのもアリだし、盆栽カスタムを楽しむのだってアリじゃないですか。
自由だからいいんじゃないですか。

「MOTOジム!」を読んでいると、ジムカーナの楽しいところと、悪いところ、両方見えてくるな、と。
といわけで、私は、初心者ライダーが「うまくなるために」ジムカーナをやるのはお勧めしません。
私が行っているような、ジムカーナよりちょっと速い公道の速度域を想定した練習会がもっとあると良いと思うのですが・・・
もちろん、「ジムカーナをやりたい」のであれば初心者の方でもぜひチャレンジしてみて欲しいとも思います。

テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

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なお

Author:なお
いいトシしてバイクの免許を取得。
相棒はDUCATI MONSTER696とHONDA solo。
バイク以外の趣味はお菓子作り。
MtXです。

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