「けものフレンズ」に関する勝手な個人的想像

まだ6話までしか観ていませんが、現段階での作品について考察と想像を。(注:以下ネタバレになるかも)

【「けもフレ」はなぜ評価されたか】
政策を提案せずただ「あいつが悪いやつだ」といい続ける政治家たち。
特定の階層に固定化する富。
モラルという社会正義を武器にミスを犯した有名人に間接的暴力を振るう民衆。

そんな世界にみんな嫌気が差しているのではないでしょうか。私と同じように。
そんな中で「けもフレ」は新しい愛とユートピアを提示しました。
それが多くの人の心に刺さったのではないかと思います。


【性とディストピア】
主人公「かばんちゃん」は、いまのところこの物語で登場するただ一人の「ヒト」です。
人としての知恵をやさしさでしか行使しません。誰かを傷つけたりしません。理想の「ヒト」です。

そんなかばんちゃんは、おそらく既にヒトではなく「フレンズ化したヒト」です。
どうもフレンズには生殖をしないようです。女の子の姿をしていても動物のオスの特徴を持ってたりします。従って性別がないようです。
かばんちゃんも一見女の子にも見えますが、一人称は「ぼく」。きっと性別がありません。
ついでに食物連鎖もないようです。

暴力は生存と生殖から発生すると考えています。
奪うのも、犯すのも、とりわけ食べるわけでもなく殺すのも、きっと性があるからです。
SFの世界では、過去にも生殖や性を廃したユートピアが描かれてきましたが、それらの多くはディストピアでもありました。
士郎正宗さんの「アップルシード」以外に肯定的に描いた作品を知りません。

「けもフレ」の世界も、このままだと退廃していくディストピアとして描かれています。
けものフレンズ達は与えられたあたらしい姿に戸惑っていたり、新しい生活を模索していることが描かれていますが、そこは元ケモノ。知恵が足りていません。
しかし、知恵を持つかばんちゃんが現われたことにより、変わっていくフレンズたちが描かれています。少なくとも6話までは。

「けもフレ」の世界は原始共産主義の理想に通じるものがあると思います。
性もなく生存が脅かされない世界であれば、知恵がなければ、人が争う必要はないはず。人間はエデンに帰ることができる、それが原始共産主義の考えです。
宮崎駿やポル・ポトと言った原始共産主義者が子どもを崇拝するのは、知恵を得ていないからだけでなく、おそらく子どもが未成熟で性欲がない(本当はあるが原始共産主義者はそこを見ない)からです。

しかし「けもフレ」が原始共産主義と違うのは、ただアダムとイブ(知恵を得てないケモノ同然のヒト)に戻るのではなく、そこから神への道を目指すかどうか、なのかもしれないと考えています。


【きみを待っていたの】
以下は、想像が過ぎると思いますが・・・

「いつもいつでもやさしい笑顔 きみを待っていたの」と主題歌の2番の歌詞にあるのですが、かばんちゃんはこの世界が待っていた神(フレンズ)に到達したヒトなのだと思います。
そしてフレンズたちは八百万の神々みたいなものなのだろうと考えます。
ヤオヨロズはアニメ制作会社の社名でもあります。

「かばんちゃん」はおそらく、ジャパリパークというディストピアをユートピアにすべく遣わされた存在なのだと思います。
ジャパリパークに知恵と良い影響をもたらし、亜人間の形態を持つ「けものフレンズ」たちの進化を促す存在なのではないでしょうか。
この場合の進化とは、生物的なものではなく、全てのフレンズが八百万の神となるためのステージアップです。
「ジャパリパーク」という「ジャパン」をもじった名前なのも、キリスト教的な服従させる唯一神ではなく、共存するたくさんの神がいる土地を指しているのだと思います。
「けものはいてものけものはいない」です。


【ほんとの愛はここにある】
「愛」はキリスト教が発明した概念です。でもキリスト教が築いたのは、異教徒の屍山河でした。
愛は服従する者にしか与えられない有限のものでした。

奪い合い殺しあい服従させるというループから抜け出すために、私たちは生物としての枠を超える必要があると思います。
そうしないと真実の「愛」は手に入らないと思います。

「神が愛だというのなら我々は神になるべきだ さもなくば・・・我々人間はこれから先も永遠に・・・真の愛を知らないままだ」
幸村誠さん「プラネテス」のロックスミス博士の言葉。


【Welcome ようこそ ジャパリパーク】
過去のSFでは、神への道はは否定的に描かれることが多かったです。「風の谷のナウシカ(マンガ版)」や「新世紀エヴァンゲリオン」しかり。
「罪を許容したくましく罪にまみれよう。たとえそれが滅びの道であっても。それが人間だ」というわけです。

でも、モラルさえも暴力の手段とするような行き詰まった現状の私たちの世界を踏まえ、そしていずれ訪れるテクノロジカル・シンギュラリティを控え、「このまま愚かな生き物として滅ぶくらいなら、たとえ生物としての敗北だったとしても、神への道を歩まないか」というメッセージを魅力的に伝えてくれたのが「けものフレンズ」なのではないかと、いまのところ考えております。


以上、この想像がどれだけ当たっているかを楽しみに続きを見たいと思います。
そしてぜひたつき監督に続編を作っていただき、多くの人に観て欲しいと願います。

テーマ : 日々のつれづれ
ジャンル : 日記

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相棒はDUCATI MONSTER696とHONDA solo。
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